双方で売り買いがある場合の請求書の相殺方法
双方で売り買いがある取引先同士では、請求書の相殺が用いられることも珍しくありません。
相殺処理をすると手間が省けて、請求書のやりとりが円滑に進むためです。
今回は、相殺処理のやり方や請求書への具体的な記載方法を見ていきましょう。
請求書には相殺処理を分かりやすく記載する
まずは、相手方と合意を得ることからはじめます。
その上で、お互いの売掛金と未払金の金額を確認してから処理を行なってください。
請求書に相殺の内訳を書くときは、単純にマイナスの金額だけを記載するのは避けましょう。
「いつ、どういった取引同士を相殺するのか」といった、詳細を書き記す必要があります。
元の請求金額を書いてから相殺される金額を記入します。
相殺金額は「△00万円」といったように記号を用いて記入すると分かりやすくなります。
加えて、過不足があり支払いをする場合は、相殺後に支払った金額も漏れなく書いておきましょう。
さらに、摘要や備考欄を使って「売掛金xxxx円と相殺」と書いておくと、丁寧です。
相殺処理は、取引先との共通理解が重要なので、あらかじめ請求書の中身を先方に確かめてもらうと間違いがないでしょう。
相殺処理を証明するための領収書を求められたら
相殺処理は、いくつかの取引を合わせて1枚の請求書におこしています。
取引の詳細を残してトラブルを回避するため、領収書を頼まれることがあります。
相殺処理の領収書は、簡易的なものでも構わないとされています。
相殺金額が双方で同じなら、領収書の印紙は不要です。
入金がある場合、金額に応じて印紙を貼付しましょう。
まとめ
相殺を行う処理が簡略化されるので、振込手数料や印紙代の節約、経理担当者の負担も軽減できます。
しかし、相殺処理には取引先との合意が不可欠です。
また、いつも以上に取引内容を分かりやすく記した請求書が求められます。
相殺のポイントをおさえて、スムーズな会計処理につなげましょう。